ぞくしんとやくよけのいいつたえ
俗信と厄除けの言い伝え
国内
流言・風説
- どんな話か
- 烏の鳴き方や柿の木からの落下など、死や災いの前兆を読み取る言い伝えと、歯固めや親指隠しなどの厄除けの作法。
- 細部
- 病人のかたわらに百足虫が現れると、その病人は快復しないとされる。鴉の鳴き声にまつわる兆しも多く、夕暮れに三度旋回して鳴く、しつこく鳴き続ける、屋根に止まって鳴くといった振る舞いは、いずれもその方角で人が亡くなる予兆とされた。犬が長く遠吠えする晩も近隣に死人が出る前触れとされる。お盆に現れる黒い蝶は先祖の霊が乗り移ってきたものだといい、猫は死者のそばへ寄せてはならず、古びた猫を家から追えば祟りを受け、蛇を手にかけても同様に祟られるとされた。柿の古木からの落下は余命わずか3年を意味し、うどんげの花は白い花なら盗難、黒い花なら死去、赤い花なら幸運の兆しと見なされた。鴉に髪を抜き取られた者は正気を失って早世するといい、写真は3人並んで写すと中ほどに立つ者の命が危ぶまれた。葬儀では亡骸のそばに刃物を置き忘れると亡骸が跳ね起きるとされ、双子は心中した男女の生まれ変わりだとも語られた。厄払いの作法としては、抜けた乳歯を「鼠の歯になれ」などと唱えながら上の歯は縁の下へ、下の歯は屋根の上へ投げる、節分には「福は内、鬼は外、鬼の目玉をぶっつぶせ」と唱える、路面電車や救急車を目にした際は親指を隠さなければ災いや死を招くといった習わしが受け継がれている。
- 広まり方
- 多くは1933年の『旅と伝説』所収、新里寶三による宇都宮市の民俗報告や呪言の記録に、電車・救急車と親指の作法は1999年の『下野民俗』所収、久野俊彦「高校生が知っている不思議な話」に記録されている。
- 地域
- 栃木県宇都宮市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ