やまがみのさかぶ
山神のサカブ
国内
流言・風説
- どんな話か
- 山神のサカブという細く硬い叫びが聞こえる方角、特に東に向かえば必ず熊が獲れるとされ、猟の吉兆として尊ばれたという。
- 細部
- 阿仁のマタギのあいだに伝わる、山神のサカブと呼ばれる叫び声についての話である。それは細く硬質な響きを持つ声で、遠くで打ち鳴らされる鉦の音にどこか似ているとも、女性の声に似ているとも言われるが、いずれとも微妙に違うのだという。この声は吉兆とされ、聞こえてきた方角へ進んでいけば必ず獲物、なかでも熊に出会えると信じられていた。とりわけ東の方角から聞こえたときはこのうえなく良いしるしとされ、その場合はどこまでも粘り強く進んでいったという。また、無事に熊を仕留めることができたときにも、それを村の者たちに告げ知らせるためのサカブが響くと語られている。
- 広まり方
- 1937年の『方言』に載る早川孝太郎「阿仁マタギの山詞その他」に紹介されている。
- 地域
- 秋田県北秋田市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ