くも
蜘蛛
国内
流言・風説
- どんな話か
- 皆野町の話。夏の昼に滝壷のそばで休む百姓の足の親指に蜘蛛が糸をかけ、滝壷へ戻っていった。不審に思い糸を木の切り株に付け替えると、「ヨイショ」という声とともに株が引き抜かれ淵に沈んだという。
- 細部
皆野町に伝わる話。夏のある昼どき、百姓が滝壷のそばで一休みしていると、どこからともなく蜘蛛が現れ、休んでいた百姓の足の親指に糸をかけ始めた。糸をかけ終えるとその蜘蛛は、かけた糸をたぐるようにしながら、そのまま滝壷の中へと姿を消していった。何やら様子がおかしいと不審に思った百姓は、足にかかっていた糸をそっとはずし、代わりにそばにあった木の切り株に巻きつけておいた。
すると間もなく、「ヨイショ」という掛け声のようなものが聞こえたかと思うと、糸のかかった木の切り株が勢いよく引き抜かれ、そのまま滝壷の淵の中へと沈んでいったという。糸を機転よく付け替えた百姓が、蜘蛛の仕業から難を逃れた話として伝えられている。
- 広まり方
- 1966年刊行『西郊民俗』所収「埼玉県秩父郡皆野町日野沢の見聞(四)」、石田祐子・須藤恵子・中村瑛子の記録による。
- 地域
- 埼玉県皆野町
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ