からす
カラス
国内
流言・風説
- どんな話か
- 薩摩に連れ去られた玉城村の祝女を、七村の祝女たちが死んだカラスをタライに浮かべ、沖縄へ向かえば返すという賭けで取り戻したという話。
- 細部
- 今から300年ほど前のこと、玉城村にたいそう美しい祝女がいたが、薩摩から来た侍にすっかり見初められてしまい、そのまま薩摩の地へと連れ去られてしまう。玉城をはじめ、与座、照屋、百名、富盛、糸満という七つの村々の祝女たちは、彼女を沖縄へ返してほしいと侍に何度も懇願したが、まるで聞き入れてもらえなかった。そこで祝女たちは一計を案じ、死んだカラスをタライに浮かべ、このカラスが沖縄の方角へ向かって進んでいくならば彼女を返してほしい、そうでなければあきらめる、と侍に持ちかけた。死んだカラスが自力で動くはずもないと高をくくっていた侍だったが、驚いたことにカラスはひとりでに沖縄の方角へと進み始め、その結果、約束どおり祝女は無事に沖縄へ帰ることができたという。
- 広まり方
- 1966年の『郷土研究』所収「糸満町字糸満の綱引き」に記録がある。
- 地域
- 沖縄県糸満市
- 年代
- 江戸時代
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ