さどしのふちにきえたこども
佐渡市の淵に消えた子ども
国内
流言・風説
- どんな話か
- 夕方に姿を消した子どもが淵で見つかったり、行方不明の大人が何日も後に見つかったりする佐渡の神かくし譚。
- 細部
夕方に「かくれんぼ」をしていた子どもが外で泣いていたのに、やがてその声が聞こえなくなり、そのまま姿を消してしまうことがあった。探してみると川の淵に浮いていたといい、これは「かくし神」に遭ったのだとされ、その淵は子どもの名にちなんで「ウシ淵」と呼ばれるようになったという。二十歳ほどのムラの女性が神かくしにあい、村を挙げて探しても見つからなかったが、後になって本人が自分で戻ってきたという例もある。
谷間沿いの田へ草刈りに出たきり戻らなかった人が、何日も経ってから離れた坂の松の木のもとでうつ伏せに倒れているところを見つかった例も伝わる。また、山から自力で下りてきた婆さんは「青畳の良い部屋で休んでいた」と語り、雨の日だったにもかかわらず濡れていなかったという。神かくしにあった人は、鉦や太鼓、枡の裏を叩きながら捜すと見つかることもあるが、捜される本人はそこにいても声が出せず、捜す側からも見えないのだという。成人男性が神かくしにあった例では、鳴り物を鳴らして捜し回る人々を柿の木の上から見ながら、「ここにいるぞ」と呼びかけたくてもどうしても声にならなかったと伝えられている。
- 広まり方
- 『新潟県史 資料編23 民俗2』(1984年)所収、森谷周野の記録による。
- 地域
- 新潟県佐渡市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ