いぬ
犬
国内
流言・風説
- どんな話か
- 猟の最中に主を毒蛇から守った忠犬の頭が祀られた犬頭社では、深夜の参籠で福を得る風習が伝わる。
- 細部
- 上和田村にある犬頭社の由来は、天正年中に領主だった宇津左衛門五郎忠茂が山へ猟に出た折の出来事にさかのぼる。木陰でふと眠気に襲われた忠茂の裾を、連れていた飼い犬がしきりに引いて眠りを妨げたため、腹を立てた忠茂はその場で犬の首を刎ねてしまう。ところが飛んだ犬の首は、木の上に潜んでいた蛇に食らいついており、忠茂は自分が救われたことと犬の忠義を悟って悔い、上下和田村にその頭と尾をそれぞれ埋めて手厚く祭ったという。この社では、深夜に長くつないだ銭を口にくわえ鳥居から社まで四つん這いで進み切ると福を授かるとされるが、心根が伴わない者は途中で両足が勝手に後ずさりしてしまい、たどり着けないのだという。
- 広まり方
- 出典は『日本随筆大成第二期』1975年収録、菊岡沾凉『諸国里人談』。
- 地域
- 愛知県岡崎市
- 年代
- 安土桃山時代(天正年中)
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ