なんかんのぼちをとぶみっつのひのたま
南関の墓地を飛ぶ三つの火の玉
国内
流言・風説
- どんな話か
- 深夜の家や墓地に火の玉が現れたとする三つの噂話で、死者の魂や古松の精霊の仕業だと語られた。
- 細部
- 南関町には火の玉にまつわる噂がいくつも伝わる。ある家では、深夜に二階の窓から三つの火の玉が抜け出し、そのまま墓地の方角へ飛んでいくのが見られ、その家に暮らす三人の魂ではないかと近所で語られた。別の話では、相次いで世を去った嫁とその父親を葬った墓から火の玉が浮かび上がり、生家との間を行き来したり、墓の真上をぐるぐると巴形に飛び回ったりしたという。また、官軍墓地に立っていた老いた松が台風で倒れる少し前、その梢に赤い火の玉がいくつも灯るのを見た老人たちがおり、長く生きた松の霊が姿を見せたのだろうと噂しあった。いずれも、人や樹木の魂が光となって現れるという考え方に基づく話である。
- 広まり方
- 1932年の『民俗学』に掲載された能田太郎「『ヒ』の俗信」に、三件とも記録されている。
- 地域
- 熊本県南関町
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ