へび
蛇
国内
流言・風説
- どんな話か
- 半殺しの蛇は取り憑き、頭を切ったたたりで一家が病み、毒を吹きかけられた男が寝込む一方、蛇の玉を見た老人には幸運が続いたという。
- 細部
- 蛇を中途半端に痛めつけたまま放置すると、その蛇に取り憑かれてしまうと言われている。ある人物は鎌首をもたげた蛇の頭を鎌で切り落としたことがあった。切られた頭はどこかへ飛んでいき、残った胴体だけがしばらくのた打ち回っていたという。その晩、この人物の妻が夕餉の支度をしていると、水樋のあたりで何かが光るのが見えたが、気にせず支度を続けた。ところが夕食を終えると、家じゅうの者が次々と腹の病を訴え始めた。禰宜に見てもらったところ、これは蛇のたたりだと告げられ、あらためて水樋の中を調べてみると、切り落としたはずの蛇の頭が入っていたという。また別の男は、どく岩というところへ仕事に出かけた際、道に横たわる大きな丸太のようなものを見つけ、跨ごうとしたところ、それが突然動き出した。よく見ればそれは大きな蛇で、鎌首をもたげて赤い舌を出している。男は命からがら家まで逃げ帰ったが、そのまま寝込んでしまい、これは蛇に毒を吹きかけられたためだと語られている。一方で、山道を通りかかった老人が、多くの蛇が一か所に集まっているのに出くわしたこともあった。蛇の群れの中心には、地上二、三尺の高さに美しい玉がふわふわと浮かんでおり、これを見て以来、老人にはしばらく幸運が続いたのだという。
- 広まり方
- 1937年の『設楽』誌に掲載された岡田松三郎「蛇の話」に記録がある。
- 地域
- 愛知県東栄町
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ