へび
蛇
国内
流言・風説
- どんな話か
- 蟹を助けた娘の父が蛙を助ける代わりに娘を差し出すと蛇に約束し、娘は読経で難を逃れ、迎えに来た蛇は恩を受けた無数の蟹に挟まれて死に、その地に蟹満寺が建てられたという。
- 細部
- 昔、綺田という土地に美しい娘が住んでいた。ある日、村人たちが蟹を捕まえて食べようとしているのを見た娘は、その蟹を魚と交換してもらい受け、逃がして助けてやった。翌日、娘の父親は一匹の蛇が蟇を呑み込もうとしている場面に出くわし、とっさに蟇を逃がしてくれるなら娘を嫁にやろうと口にしてしまった。蛇はすぐさま蟇を放して立ち去ったという。その夜、どこからともなく一人の男が現れ、昼間の約束のとおり迎えに来たと告げたが、父はまだ娘にその話をしていないと答えて男を帰らせた。事の次第を聞いた娘は、仏前にこもって読経を始めた。やがて蛇が娘の寝所にまで入り込んできたが、村人たちが戸を開けて中を確かめると、娘は無事な姿でおり、蛇のほうは数万匹もの蟹に取り囲まれ挟み殺されていたという。この出来事を機に、村人たちはその場所に寺を建立し、蟹満寺と名付けたと伝えられている。
- 広まり方
- 1976年の『日本随筆大成第一期』所収、大朏東華「斉諧俗談」に記録がある。
- 地域
- 京都府木津川市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ