このはざるのゆらい
木葉猿の由来
国内
物品・機械
- どんな話か
- 都の落人が隠れ住む里に春日大明神を遷した由来と、猿の姿に化けた土くれの奇瑞を語る木葉猿の由来譚。
- 細部
熊本の郷土玩具・木葉猿の由来を語る伝えである。孝徳天皇の御代、都を逃れてきた落人がこの虎の葉の里にひっそりと暮らしていた。時代が下って元正天皇の養老7年正月7日の夜、衣冠を正した老翁がその者の夢枕に立ち、罪もなく都を離れてこの山里に隠れ住んでいるのだから、宇多郡深草の社に祀られる春日大明神をここへ遷し祀るようにと告げたという。程なくして一人の旅人が大和国春日からの神勅を携えて訪れ、それを機に虎の葉の里へ春日大社が遷された。
以来10月9日を生日の足日と定め、雨山の赤土を採ってきて神饌を供え、楽を奏する神事が行われるようになった。その折、平盆に残った土くれを投げると忽然と猿の姿になって飛び去り、人々が驚いていると鼻の高い赤ら顔で背丈一丈あまりの者が現れ、雨山の土で猿を作れば真榊の真幸になると告げて姿を消したという。木葉猿という土人形の玩具は、この故事にちなむとされる。
- 広まり方
- 1935年の『旅と伝説』所収、梅林新一「九州中部の伝説玩具」に記録がある。
- 地域
- 熊本県玉東町
- 年代
- 奈良時代
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ