うめ
梅
国内
物品・機械
- どんな話か
- 掃部の息子小太郎が植えた軒端の梅は、許嫁だった娘が詠んだ和歌に応じて咲かなくなったり、再び咲くようになったりしたという。
- 細部
掃部という裕福な人物の一人息子であった小太郎は、観音を篤く信仰しており、その証しとして軒端に一本の梅を植えていたという。ところが父の掃部が旅先で象潟の商人の娘を嫁として迎える約束をまとめて帰ってくると、すでに小太郎はこの世を去ってしまっていた。婚約者であったこの娘は、いったん夫と定めたからには生死にかかわりなく添い遂げると心に決め、掃部の養女となって孝養を尽くし、掃部の死後は松島寺に入って尼となり、紅蓮という名を名乗った。
ある年、小太郎が植えたあの梅が花を咲かせているのを目にした紅蓮は、植えた主はもうはかなくこの世にいないのだから、この梅はもう咲かなくてよいという趣旨の歌を詠んだ。すると、その翌年から梅はぱたりと咲かなくなってしまう。今は自分が主としてこの梅を眺めているのだから、梅がある限りどうか咲いておくれという趣旨の歌に詠み直すと、翌年からふたたび花を咲かせるようになったのだという。
- 広まり方
- 1956年刊『宮城縣史 民俗3』伝説・木の部に記録がある。
- 地域
- 宮城県松島町
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ