とおののうまとむすめのおしらさま
遠野の馬と娘のオシラサマ
国内
物品・機械
- どんな話か
- オシラサマは馬と娘の悲恋から生まれた神とされ、耕作を助け、馬の頭をした白い虫を臼に残したと伝わる。
- 細部
遠野市に伝わるオシラサマの由来話である。ある家にはオシラサマが四体祀られており、そのうち一体は馬の頭、一体は烏帽子をかぶった形をし、残る二体は特に飾りのない普通の形をしていて、家の耕作を助けてくれたという。遠野の一部地域では、オシラサマの起こりについて次のように語られている。器量よしの娘が飼い馬と互いに想いを寄せ合うようになり、夫婦さながらに親しくしていた。
これを知った父親は激しく怒り、馬を桑の木に吊るして殺めてしまう。父が馬の首を刎ねた瞬間、娘はその首にすがりついたまま宙に浮き上がり、そのまま天高く昇っていったのだという。オシラサマはこの一件をきっかけに生まれた神だと伝えられている。別の伝えでは、馬を殺された娘は家を去る前に、父親に対してある言葉を言い残したという。春の三月十六日、夜が明けたら臼の中を見てほしいというのである。娘は馬と一緒に空へ舞い上がって消え、言われたとおりに父親が確かめてみると、臼の中には馬の頭を持った白い虫がびっしりと湧いていたそうだ。
- 広まり方
- 『郷土研究』1915年掲載、鏡石生報「オシラサマとオクナイサマ」と、『伊那』2002年掲載、木下睦美「養蚕の民俗-蚕玉様は馬に乗ったり舟に乗ったり-」の記録をまとめた。
- 地域
- 岩手県遠野市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ