きのしたのやくし
木ノ下の薬師
国内
物品・機械
- どんな話か
- 名を明かさぬ「木ノ下の僧」を名乗る旅の僧はたびたび人々を助けたが、正体は薬師如来の化身だったという伝説。
- 細部
ある僧が困っている人々をたびたび救ったが、名を尋ねられても「宮城野(あるいは陸奥)木ノ下の僧」とだけ答えて素性を明かさなかった。のちにこの僧の正体は薬師如来の化身であったことが分かったという。別の話では、伊達政宗が大崎義隆との合戦で劣勢に追い込まれていたとき、どこからともなく48人の僧兵の一団が駆けつけて敵陣を打ち破り、伊達方を勝利に導いたのだという。政宗が「いずこの御僧か」と尋ねると、法師武者たちは「宮城野の木ノ下の住人」とだけ答えて姿を消した。
家臣に調べさせると、野中の石殿に薬師如来が安置されており、その夜の夢でこの薬師如来の加勢であったことが明かされたという。さらに、朝鮮への出兵で政宗の軍勢が肥前名護屋を船出したときにも、薬師如来が唐へ学問修行に向かう僧に化身して同乗し、玄界灘を無事に渡れるよう守り、帰りの船にも同乗して守護したと伝わる。行きも帰りも、僧は「陸奥木ノ下の僧」とだけ答え、名を明かすことはなかったという。
- 広まり方
- 出典は『宮城縣史 民俗3』(1956年)の伝説「祠堂の部」に3話が収められている。
- 地域
- 宮城県仙台市
- 年代
- 安土桃山時代
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ