かん
艦
国内
物品・機械
- どんな話か
- 昭和19年、撃沈された艦から泳ぐ兵士の前に幻の軍艦が現れ、神官が「来い」と呼び続けて生還を導いたという話。
- 細部
- 昭和十九年、フィリピン沖の海戦で乗艦していた駆逐艦を沈められたF氏という人物が、陸を目指してひたすら泳いでいたときの体験として語られる話である。あたりが暗くなった頃、はるか沖合にぼんやりと灯をともした軍艦の姿が浮かび上がった。その甲板には神官らしき太夫が立ち、右手の笏を掲げて「来い、来い」と呼びかけてくる。声に励まされて必死に泳いでも軍艦との距離は一向に縮まらなかったが、夜が更けるまで泳ぎ続けた末にとうとう岸にたどり着き、一命を取り留めたという。
- 広まり方
- 山陰民俗1982年掲載の「霊なるもの―石見国鹿足郡日原の民俗―」に、大庭良美が日原出身者の戦争体験談として記録した。
- 地域
- 島根県津和野町
- 年代
- 昭和時代
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ