いしぶろ
石風呂
国内
物品・機械
- どんな話か
- 海賊が多かった頃、城主の娘の重病が家来の勧めで築いた石風呂の湯治で治ったが、尼を蒸し殺した後は効き目を失ったという。
- 細部
むかし、島に海賊がさかんに出没していた時代のこと、城主の娘がひどい病にかかり、何年たっても回復しなかった。あるとき家来の一人が、石を焼いて蒸し風呂のようにする石風呂というものがあり、これに入ればたいがいの病は治ると進言した。そこでさっそく城のある山の西側の、日当たりのよい場所に石風呂をこしらえたところ、数十日ほど療養させただけで姫の病はすっかりよくなった。城主はこれを喜び、以後は島の人々にもこの石風呂を使わせるようにした。
ところが後になって、心得違いの男が金銭目当てにこの石風呂の中で尼を蒸し殺すという事件が起き、それからというもの、石風呂のありがたい効き目はすっかり失われてしまったと伝えられている。
- 広まり方
- 1930年の『旅と伝説』に載った宮本常一「周防大島」に記録されている。
- 地域
- 山口県周防大島町
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ