える・どらーど
エル・ドラード
El Dorado (Laguna de Guatavita legend)
国外
流言・風説
- どんな話か
- 新しい首長が全身に金粉をまとって湖の中央で黄金を捧げるムイスカ族の即位儀式が、スペイン人の間で「黄金郷エル・ドラード」という尽きせぬ黄金の都の噂に膨れ上がったコロンビアの伝説。
- 細部
ムイスカ族には新しい統治者(シパ)の即位に際し、体中に金粉をまとってグアタビタ湖の中央まで筏で漕ぎ出し、黄金や宝石を神への捧げ物として湖に投げ入れるという儀式があったとされる。ただしこの儀式自体はスペイン人の到来以前に既に廃れていたとみられ、征服者セバスティアン・デ・ベラルカサルらがラタクンガで捕虜から「北方に金粉をまとう王がいる」という話を聞いたことが噂の出発点となり、他の伝聞とも混ざり合いながら「国全体が黄金でできた都市」という誇張されたエル・ドラード伝説に膨れ上がって、南米大陸各地への多くの探検隊派遣を引き起こす原動力になった。
この儀式を裏付ける物証とされる黄金製の小さな筏の模型(通称ムイスカのいかだ)は、1856年にグアタビタ湖近くのシエチャ湖で、もう一体が1969年にパスカ村の洞窟で発見されており、後者は現在ボゴタの黄金博物館に所蔵されている。いずれもグアタビタ湖そのものからの出土ではないが、儀式が実在したことを示す物証として扱われている。
- 広まり方
- 植民地時代にスペイン人征服者の間で急速に誇張されながら広まり、南米大陸をまたぐ黄金郷探索ブームを引き起こした。
- 地域
- コロンビア・グアタビタ湖
- 年代
- 16世紀(植民地時代)
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ