でこにんぎょう
デコ人形
国内
物品・機械
- どんな話か
- 高松市東植田町の久保家が捨てたデコ人形は赤子のように泣き、拾って祀ると鳴きやんだが家は没落したと伝わる。
- 細部
- 香川県高松市東植田町の大庄屋、久保家にまつわる話である。久保家の祖先はもともと阿波でデコ人形、すなわち人形芝居の人形を操って生計を立て、大いに稼いだ家だったという。その家に住み着いてから年月を経たある日、屋敷の中から古びたデコ人形が見つかり、不要なものとして双子山のふもとへ投げ捨ててしまった。ところがそれからしばらくして、双子山のふもとにある城池のあたりから赤子の泣き声のようなものが聞こえるようになる。庄屋が不審に思って確かめに行くと、そこにあったのは捨てたはずの古い人形であった。持ち帰って手厚く祀ると泣き声はぴたりとやんだというが、その後久保家は次第に傾き、没落していったと語られている。この人形を捨てた場所は出貝岳とも呼ばれ、今も小さな祠が残ってデコ神さんとして祀られている。人形使いが誤って足を滑らせ、転落して死んだことにちなむ地名だという説も伝わっており、いずれにせよデコ人形には魂が宿るものと考えられてきた。
- 広まり方
- 1984年の『香川の民俗』所収、北條令子「古道・高松市東植田町聞書」、および1985年の『香川県史 民俗』所収、同氏の記述(第二章第八節、地名の起こり)に記録がある。
- 地域
- 香川県高松市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ