ぞくしん
俗信
国内
儀式・遊び
- どんな話か
- 漁や農作業の禁忌から葬送の作法、神隠しの呼び戻し、お産や病の兆しの見分け方まで、詫間町に伝わる暮らしの言い伝え。
- 細部
- 三豊市詫間町には数多くの俗信が伝えられている。漁に出て海で死体を見つけたときは、船でその周りをトリカジに三度回ってからムシロですくい上げて警察に引き渡すのがしきたりで、これを怠ると不漁になるが、丁重に扱えば数か月後に大漁が訪れるという。急病や神隠しに遭った者があれば、家族が屋根に上って枡の底を叩きながら名を呼んだり、井戸をのぞいて名を呼んだりし、神隠しの際には鉦を打ち鳴らしながら「戻せ返せ誰それよー」と叫んで山や川を探し歩いた。死者が出た家では、霊は「広島へ米を買いに行った」と言い表され、猫にまたがせると生き返るとして遠ざけられ、葬儀の翌日には弥谷寺まで死者を背負う真似をして参る習わしもあった。ほかにも、厄年の厄餅を分け合う話、博打に勝つため観音像の後背を欠く話、月食の夜は月に毒があるので早く帰れという戒め、妊婦が見たものによって生まれる子の相が変わるという言い伝えなど、暮らしのあらゆる場面に結び付いた俗信が数多く記録されている。
- 広まり方
- 1973年の『民俗採訪』所収、國學院大學民俗学研究会「香川県三豊郡詫間町」を中心に、2004年の『香川の民俗』所収、加島あき子「産育聞き書き-豊中町ー」、大西紘一「昭和中頃に見られた野辺送りの葬儀から法事まで」にも記録がある。
- 地域
- 香川県三豊市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ