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花山と金成の俗信のイメージ挿絵
この挿絵は当サイトが項目ごとに用意したイメージ画像です。写真や原典の図版ではありません。

はなやまとかんなりのぞくしん

花山と金成の俗信

国内 儀式・遊び
どんな話か
婚姻の日取りや安産の呪い、厄年や葬送の禁忌、年中行事や病除けなど、花山と金成に伝わる暮らしの俗信を集めたもの。
細部

花山と金成の暮らしには、人生の節目ごとに数多くの俗信が寄り添っていた。祝儀の席で歌う歌を山の中で口にすると山の神の機嫌を損ねるといい、猟師は朝に「猿」という言葉を口にしてはならず、破ると怪我をしたり獲物に恵まれなくなったりするとされる。婚礼を挙げるなら偶数月がよく奇数月は避けるべきとされ、なかでも春の彼岸を過ぎた2月22日と10月22日が吉日とされた。祝儀同士が重なるのは勝ち負けが生じるため嫌われる一方、葬列に行き会うのはむしろ縁起がよいという。

出産にまつわる俗信も豊富で、亡くなった年寄りの棺を吊った綱を安産のお守りにしたり、熊の腸を干して帯にしたりする風があり、一軒で二人続けて子が生まれたときは、片方をいったん外に捨てて拾ってもらう形をとって勝ち負けを避けた。初めての毛剃りでは「ぶんのくど」と呼ぶ部分だけ残して剃り、転んで囲炉裏に落ちても神さまがその毛をつかんで助けてくれると信じられていた。女性33歳、男性42・62・88歳の厄年には正月明けに厄落としをおこない、正月15日には近所から紅白の重ね餅を三人分もらうとよいとされる。

葬送では、カラスがふだんと違う鳴き方をすると人死にの前触れとされ、遺体を数日安置する際は棺を釘付けにせず蓋にナタを置くことで、猫が入り込んで死者が歩き出すのを防いだ。年中行事では、狼祭りで家畜の名を言い忘れるとその家畜が食われる、2月9日には天馬や天竜様が屋根を渡るといって馬の耳に団子を供え唱えごとをしないと馬が死ぬ、毘沙門様は欲深いので借りた金は倍にして返す、正月13日の朝には炉に入れた豆の焼け具合でその年の豊凶を占う、6月15日にキュウリを供えると豊作になるなど、暮らしを取り巻く決まりごとが数多く伝わっている。

ほかにも、道祖神を舐めると百日咳が治る、氏神とは別にウジ神や鬼子母神を祀る家がある、疱瘡やトラホームにかかったときは供え物を人目を避けて十字路に置き振り返らず走って逃げる、トウキビの根の出方で洪水を占う、夢に見た魚が死んでいると死ぬ前触れになるなど、花山だけでもさまざまな言い伝えが記録されている。金成のほうでも、茶柱が立つ、婚儀の夢を見るといった日々の予兆や、六月一日は蛇が脱皮する日なので仕事を休む、食事中に便所へ立つとゴク様の罰が当たる、妊婦が死者や葬儀に触れると黒いあざのある子が生まれるので懐に鏡を入れて防ぐ、子供と米を箕に入れてハヤリ神や疱瘡神を追い払うなど、同じように多彩な俗信が集められている。

広まり方
1974年の『民俗採訪』宮城県栗原郡花山村の調査報告(國學院大學民俗学研究会)と、1976年の『普賢堂の民俗』六 信仰(東京女子大学史学科民俗調査団)を合わせて20例が記録されている。
地域
宮城県栗原市
年代
不明
検証状況
伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。

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