いわきのししゃをめぐるぞくしん
いわきの死者をめぐる俗信
国内
儀式・遊び
- どんな話か
- 死者の弔い方から絵馬の言い伝えまで、いわき市に伝わる暮らしにまつわる俗信を集めたもの。
- 細部
いわき市には、暮らしのさまざまな場面にまつわる俗信が数多く伝わっている。葬送では、死者の枕もとに屏風を逆さに立てて着物の裾を頭のほうにかけ、箒を立てておく風習があった。猫が死者の上に乗ると起き上がって歩き出すと恐れられていたためだという。癩病で亡くなった人には鍋や擂鉢をかぶせて弔い、棺に筬を入れてその目の数だけ生まれ変わりを遅らせようとする例もあった。水死者の棺は家の中に入れず縁側に置くもので、そうしないと後を追う死者が出ると信じられていた。
子供が続けて亡くなる家では、次の子が生まれてこないようにと棺に鰹節を入れる例もある。夜泣きする子には、狐や古猫、イタチの仕業だとして刀を持って屋敷を回ったり、馬沓を戸口に吊るしたりする対処法があった。神社に奉納された絵馬にも、大漁祈願や雨乞い、病除け、子授けなど、それぞれ異なる願いが込められていたという。餅の形や体の痒みなど、日々のささいな出来事からも吉凶を占う言い習わしが多く残されている。
- 広まり方
- 1933年の『旅と伝説』所収、高木誠一の草野村報告や、1938〜39年の『民間伝承』、1964年の『福島県史』、2002〜2003年の『磐城民俗』に掲載された吉田博令の年中行事・絵馬の報告など、複数の文献に分けて記録されている。
- 地域
- 福島県いわき市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ