いきのぞくしん
壱岐の俗信
国内
儀式・遊び
- どんな話か
- 師走の粥や綱引き、船の忌みなど、壱岐に伝わる年中行事や漁労にまつわる禁忌を八つ束ねて記録したもの。
- 細部
- 師走一日に粥を食べ終えるまでは小さな橋も渡ってはならず、渡れば鯉に足を取られるといい、同じ期間は山に入ることも避けられた。これは魚が山を越える日とされ、その魚に腹を貫かれると恐れられたためである。暦は夜に開くのを忌むが、大晦日にだけは見てもよいとも伝わる。四月にはクサゲー様の神官が馬で村を巡り、行き合った者を招けばその者は命を落とすとされた。八月の綱引きを怠ると病人や狂人が出る、あるいは亡者の霊が虫になって祟るといわれ、墓石を削って船に積めば豊漁になるとも語られた。死者が出た家でも普段どおりに過ごすが、間柄に応じて数日は乗船を控え、出産の穢れがある者は祓い役に清めを頼んでから船に乗ったという。
- 広まり方
- 『旅と伝説』1935年掲載の山口麻太郎「壱岐島年中行事」と、『民間伝承』1942年掲載の高谷重夫「吉と凶の問題」に記録がある。
- 地域
- 長崎県壱岐市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ