たにぐみむらのぞくしん
谷汲村の俗信
国内
儀式・遊び
- どんな話か
- 出産・葬送・年中行事・山の神など、谷汲村の暮らしに根差した俗信を数多く伝える一群である。
- 細部
谷汲村には暮らしのさまざまな場面にまつわる俗信が数多く伝わっている。出産に関しては、箒の神を最初の訪問者として重んじる考え方があり、また小豆をわずかに含ませることで後産の下りが早まるとも語られてきた。年齢による厄も意識され、地区によって女性は三十三歳、男性は二十五歳や四十二歳での出産・授かりが忌まれ、四十二歳で生まれた子は箕に乗せて上下に揺する独特の作法で厄落としをしたという。
弔いの場では、ふだんは避ける左手の柄杓を湯灌のときだけ用いるなど、日常とは逆の作法をとる決まりがあった。年中行事では大晦日に蕎麦を食べて中風を避け、盆には嫁が実家へ戻り、神無月には留守を守る神一柱を残して他の神々が出雲へ旅立つために火の始末を厳しくするといった言い伝えが重なる。山の神を祀る日には入山そのものが禁じられ、その使いとされる白いウサギを見ることも避けられた。ほかにも、日照りの折には遠く三重の社から御幣を迎えて雨を祈る、道端の石を持ち上げて重さで吉凶を占うなど、信仰と結び付いた多様な習わしが記録されている。
- 広まり方
- 1972年の民俗採訪「岐阜県揖斐郡谷汲村」(國學院大學民俗学研究会)に、こうした俗信の数々が記録されている。
- 地域
- 岐阜県揖斐川町
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ