やないのくろいゆうれいせんときえるひ
柳井の黒い幽霊船と消える灯
国内
未確認生物
- どんな話か
- 御用金の不正を隠すため水夫を殺して沈めた大阪号の祟りか、時化の夜に黒い幽霊船が現れ、マストの灯りが増減すると伝わる。
- 細部
柳井市には幽霊船をめぐる話が伝わる。かつて大阪号という御用船で不正に御用金へ手をつけていた船長たちが、その罪が明るみに出るのを恐れて乗り組みの水夫らを手にかけ、船もろとも海へ沈めてしまったのだという。以来、海が大きく荒れる夜になるときまって黒い船の影が浮かび上がり、マストにともる明かりが少しずつ増えていっては、最後にふっと消えるということが起きるといい、この話は今なお島の人々の間で伝えられ続けている。
別の話では、夜更けに赤々とした火をともす船が三島から羽仁のほうへ進んでいくのを目撃した者がおり、機関の音までは聞こえるのに水面には波一つ立たなかったという。これは西南戦争のころに三島沖で沈んだとされる大阪丸ではないかと噂された。
- 広まり方
- 『旅と伝説』1930年掲載の宮本常一「周防大島(二)」と、『常民』1987年掲載、中央大学民俗研究会「山口県柳井市平郡島 調査報告書」の両方に記録がある。
- 地域
- 山口県柳井市
- 年代
- 明治時代
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ