まつもとのゆうれい
松本の幽霊
国内
未確認生物
- どんな話か
- 恨みや未練を残した者が足のない白い姿で現れるとされ、墓地や川辺、柳の下に出ると語られた。
- 細部
県史の聞き取りには十七通りもの語りが並ぶが、出現の理由はおおむね共通している。この世に晴らせぬ恨みを抱えたとき、あるいは未練や心残りがあるときに人は幽霊となって戻る。肉親に会いたい一心で現れるという穏やかな説明もあれば、非業の死を遂げた者がその場に留まるという語りもあり、仏をないがしろにした報いとして出るという話まである。姿は白装束や白い着物が多く、足がなく、髪を振り乱し、青白い痩せ顔や恐ろしい形相をしているという。
手足のないものや火の玉として現れるという証言もある。出る場所は墓地が最も多く、宮の森、川べり、橋のたもと、古びた屋敷、柳の木の下、峠の頂、さらには海の中まで挙がるが、恨めしい相手の枕元に音もなく立つ、あるいは決まった場所などないとする語りもあった。
- 広まり方
- 1990年刊『長野県史 民俗編 中信地方 ことばと伝承』第10編民俗知識の俗信、妖怪・幽霊の項に十七例が並ぶ。
- 地域
- 長野県松本市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ