やすべえたぬき
安兵衛狸
国内
未確認生物
- どんな話か
- 祇園の辰巳橋の稲荷は実は狸を祀るとされ、京都の町々には安兵衛狸のような名を持つ狸が住み、原因不明の物音は狸の仕業と語られた。
- 細部
- 祇園にある辰巳橋の傍らの稲荷社は、芸妓たちがよく参詣する場所として知られるが、実は稲荷ではなく狸が祀られているのだという噂がある。京都の町なかには、こうした稲荷や祠とは別に、安兵衛狸のように固有の名を与えられた狸があちこちに住みついていたと伝えられる。柳馬場に暮らしていたある人物の話では、家の床下からカンカンという音が響いたり、理由の分からない出来事が起きたりすると、決まって「これは狸の何々さんの仕業だ」と名指しで語られていたという。名のある狸が土地ごとに住み分けているという発想が、日常の不可解な物音への説明として定着していたことがうかがえる。
- 広まり方
- 民俗文化1981年掲載、田村博「信楽狸の発生と流行―甲賀郡信楽町―」に記されている。
- 地域
- 京都府京都市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ