やしまのはげだぬき
屋島の禿狸
国内
未確認生物
- どんな話か
- 屋島合戦を見物したという屋島の禿狸は、狩人に殺された後も人に乗り移って身の上を語り、日清日露戦争にも出征したという。
- 細部
- 香川県高松市の屋島に伝わる、禿狸と呼ばれる古狸の一代記である。この狸は源平の屋島合戦が行われた際、木の上へよじ登って戦の一部始終を見物していたといい、そのため合戦のあらましを詳しく知っていたとされる。後に八栗寺のあたりへ移り住み、自ら屋島の合戦を演じて見せながら、四国じゅうの狸たちを束ねる大将として暮らしていたが、ある時とうとう狩人に仕留められて命を落としてしまった。この話自体、死んだ禿狸が人に乗り移って自らの身の上を語ったものだと伝えられている。祖父母の代の話では、嘉永安政の頃には阿波の西林村の女髪結の体を借りて吉凶を予言したり、他の狸に取り憑かれた者から狸を落としたりしていたともいう。さらに時代が下って日清・日露の戦争では多くの手下を引き連れ、満州にまで出征して大いに働いたとも語り継がれている。
- 広まり方
- 1922年の『民族と歴史』所収、後藤捷一「阿波に於ける狸傳説十八則」に記録がある。
- 地域
- 香川県高松市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ