やなぎのせい
柳の精
国内
未確認生物
- どんな話か
- 善光寺本堂の棟木に選ばれた老柳の精が通っていた娘に別れを告げ、娘の歌でようやく木が動いたという話。
- 細部
- 甲府市の善光寺にまつわる話である。本堂を建てるにあたり、数百年を経てもなお朽ちない古い柳の木が伐られることになった。その前夜、二年ほど隣里の農家の娘のもとへ通っていた男が、自分は実はこの古柳の精であり、明日伐られる身であることを告げて姿を消したという。翌日、実際に伐り倒された柳の大木はどれほど大勢で引いても動かすことができなかったが、娘が前夜に言われた通り木の前で今様を歌うと、柳は難なく動き出し善光寺まで運ばれていったと伝わる。別の語りでは、この娘はお琴という名で、通ってきた男が明日棟木として伐られる古柳の精であると明かして別れを告げ、お琴が歌を捧げると木が動いたとされている。
- 広まり方
- 1932年刊『旅と伝説』掲載、南方熊楠「人に化て人と交った柳の精」と、1935年刊同誌、今井福次郎「遠妙寺の石」に、それぞれ記録がある。
- 地域
- 山梨県甲府市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ