こすげむらのやいりをいむやまのかみ
小菅村の矢射りを忌む山の神
国内
未確認生物
- どんな話か
- 毎月17日や正月21日を山の神の祭日とし、矢射りの日には山仕事を休むという広範な禁忌。
- 細部
山の神の祭りは毎月17日ともいうが、山仕事をする人以外は1月17日の春祭りと10月17日の秋祭りの年2回だけを行う。この日は山の神が矢を射るとして山仕事を休み、木を切れば怪我をすると恐れられた。地区によっては12月17日と1月17日、あるいは21日を祭日とし、正月21日を矢射りの日として山に入ることを忌む集落もある。橋立ではその前日にあたるエベス講の日にドーシンを倒し、矢を受けぬようにするという。
余沢では正月17日か21日に山の神講を開いて宿に集まり飲食をともにし、山への立ち入りを控えた。山の神は白髭を蓄え杖をついた老人の姿をしたオオヤマツミノミコトとされ、恐ろしい顔つきで荒々しいとも言われる一方、山で働く者を守る存在でもある。祭りにはそば粉で作ったオカラクを供えるが、生木に供えると山の神が自分の木だと思い込んで異変が起こるとされ、切り株や地面に挿した枝に供えるのが習わしである。山の神が宿る木や石も定まっており、わさび畑の上手にある杉4本や、ある家のそばの大木、正面の山上に立つ自然石などが、それぞれ山の神として祀られている。
- 広まり方
- 1971年の『調査報告 山梨県北都留郡小菅村長作 茨城県真壁郡大和村本木茂賀坪』所収「年中行事」「信仰」(東京学芸大学民俗学研究会)と、1984年の『民俗採訪』所収(国学院大学民俗学研究会)に、あわせて8件が記録されている。
- 地域
- 山梨県小菅村
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ