ほくとのやまがみがゆみをひくひ
北杜の山神が弓を引く日
国内
未確認生物
- どんな話か
- 毎月十七日は山の神が弓を引く日とされ、山仕事を休み、違反すると罰を受けるという白州町の禁忌。
- 細部
白州町では、山の神にまつわる禁忌が数多く語られている。正月七日に木を試しに伐ってみて、矢が当たったような跡があれば、それは山の神が矢を吹きつけた証拠であり、その日だけは木に神が宿っているのだという。もっとも重んじられているのは毎月十七日で、この日は山の神が山じゅうを回って弓を引いているとされ、当たると危ないため山に入ることも木を伐ることも鉄砲を撃つことも慎まなければならないとされた。
中でも正月と八月の十七日は特に重視され、山に入らずに酒宴を開いて山の安全を祈り、山の神が好むというソバとオコワを供える家もあったという。八月十六日には地獄の釜の蓋が開いて囚人まで解き放たれる日だとされ、この日も山に入ってはならないとされた。正月十七日は山の神が他の神々を招いて弓を射る祝いの日ともいわれ、山へ行くこと自体は構わないが、木を伐ったり鉄砲を撃ったりすることは禁じられた。実際に、山仕事を休むべき十七日をうっかり忘れて山鳥を撃ってしまった者がおり、その夜、家を三度にわたって激しく揺さぶられるという恐ろしい仕打ちを受けたという体験談も伝わっている。
- 広まり方
- 1978年刊行の『白州の民俗―山梨県北巨摩郡白州町旧菅原・鳳来村―』(東洋大学民俗研究会)の生産労働・信仰・口承文芸の各章にまたがって記録されている。
- 地域
- 山梨県北杜市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ