いしのまきのやまねこばかし
石巻の山猫化かし
国内
未確認生物
- どんな話か
- 網地島の山猫は漁師や花嫁、旅人を化かし、姿を消したり物を木の葉に変えたりしたと六つの話が伝わる。
- 細部
網地島には山猫にまつわる話がいくつも伝わっている。屈強な元水兵の漁師が焚き木を取りに山へ入ったまま戻らず、翌朝には山寺の裏手で素っ裸になって踊っているところを発見され、みすぼらしい男に相撲を挑まれて組み合ったのだと語ったという話がある。婚礼の夜に花嫁が急にいなくなり、島中を探し回った末に山の中で見つかったものの、言い交わした男がいるからと帰りたがらず、まもなく亡くなってしまったという話もある。
秋の夕暮れに現れた紳士客を漁師が船で対岸まで送り、受け取った五円の酒代が宿でモチノキの葉に変わっていたという話や、寄り合いの帰りに松林で若い娘と手を取り合って歩いた区長が、翌朝着物を裂かれて正体を失った状態で見つかったという話も伝わる。大漁の鮪を浜小屋に置いておいたところ一匹が盗まれ、待ち伏せていた饅頭屋の主人が枕元に現れた大きな山猫と組み合って手に怪我をしたという話や、暴風雨明けにアケビ採りに出た女の子二人が、鉄瓶の蓋ほどもある足跡と食い散らかされた鮪の残骸を見つけて恐れをなして逃げ帰ったという話もある。これらはいずれも山猫の仕業だとされている。
- 広まり方
- 1929年刊『旅と伝説』所収、三原良吉「網地島の山猫」に六話まとめて記録がある。
- 地域
- 宮城県石巻市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ