とべちょうのとりごえににげるやまいぬ
砥部町の鶏声に逃げる山犬
国内
未確認生物
- どんな話か
- 犬寄峠で群れに囲まれた飛脚が、刀の目抜きから鶏の声を出させて危地を脱したという伝え。
- 細部
- 大洲と松山を行き来する飛脚の畑左衛門が、真夜中に犬寄峠へ差しかかり、襲ってきた一頭を斬り伏せた。その断末魔を聞きつけて仲間が続々と集まり、松の木へ逃げ登った左衛門を追って、互いの肩を踏み台にしながらよじ登ってくる。追い詰められた左衛門は、自分の刀の目抜きに名工の彫った鶏があり、血の温もりを受ければ生気を得て鳴くという言い伝えを思い出し、必死に念じた。すると刃先から鶏の声が響き、夜が明けたと勘違いした群れは山へ帰っていったという。
- 広まり方
- 1985年の『伊予の民俗』所収、佐々木正興「伊予の妖怪変化」と、1983年刊『愛媛県史』第五章第三節の憑きもの・妖怪伝承の項に同じ話が載る。
- 地域
- 愛媛県砥部町
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ