しんぼくけのてんぐのやまぶし
神木家の天狗の山伏
国内
未確認生物
- どんな話か
- 日光山の天狗を統べる神木家で入浴中の客に雨が降ると山伏が風呂桶ごと運び、忘れ物を取りに行かせると空き家を燃やして探したという話。
- 細部
- 神木家は日光山の天狗たちを束ねる総支配の家柄であるという。あるとき福島から訪れた客がこの家で風呂に入っていると、にわかに雨が降り出した。家の頭首が「客人を濡らすな」と命じると、居合わせた山伏が風呂桶ごと客人を担ぎ上げ、軒下まで運んでしまったという。その客人が、頭首から頼まれていた品を自分の家に置き忘れてきたことを話すと、山伏がそれを取りに行かされることになった。山伏は夜も遅くなってからその品を携えて戻り、暗くて探しにくかったので空き家を一軒燃やしてその明かりで捜し、さらに宇曾利山のある坊にも手伝ってもらったのだと報告した。客人が帰ってから確かめてみると、火事のことも品のことも語られたとおりであったという。この一連の出来事から、神木家に仕える山伏たちの正体は天狗であったことがうかがえる。
- 広まり方
- 1929年の『旅と伝説』所収、中道等「奥羽巡杖記」に記録がある。
- 地域
- 栃木県鹿沼市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ