ほくとのわんかしとはくうんおしょうのおろち
北杜の椀貸しと白雲和尚の大蛇
国内
未確認生物
- どんな話か
- 弁天池や小淵での素朴な膳椀貸しと、曲淵で白雲和尚が確かめた大蛇の正体という、椀貸し伝説の数々。
- 細部
北巨摩郡には椀貸し伝説がいくつも伝わっている。白州町の弁天池や小淵沢町の小淵では、人が大勢集まる用事があって膳椀が足りないとき、淵や川に出向いて頼むと、翌朝には岸の岩の上にちょうど必要な数がそろえて置かれていたという。使い終えた器はきれいに洗い、礼を述べてから岩に返しておくと、いつの間にか片付けられていたと語られる。ただし、心ない者が数をごまかしたり、壊れた器をそのまま返したりしたことがきっかけとなり、その後はどちらの淵も頼んでも応じてもらえなくなったという。
もう一つ伝わるのが、長坂町片颪にある清泰寺の住職、白雲にまつわる話である。釜無川の曲淵でも同じように膳椀を貸してもらえたが、白雲はいったい何者が貸しているのかを突き止めたいと考え、あえて借りた椀を返さずにいた。すると五日目の夜、美しい女がその椀を取り立てにやってきたので、差し出された手を白雲が切りつけると、女はかき消えてうろこのある大蛇の足だけが残されたという。それ以来、曲淵で膳椀を借りることはできなくなったと伝えられている。
- 広まり方
- 1987年の『甲斐路』に土橋里木が記した「木地屋と山村」と、1991年の『甲斐路』に影山正美が記した「「椀貸し伝説」考」の双方に、複数の淵にまたがる椀貸し伝説として記録されている。
- 地域
- 山梨県北杜市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ