うみでしんだぼうれい
海で死んだ亡霊
国内
未確認生物
- どんな話か
- お盆の8月15日に禁を破って釣りに出た船で、白い手が船縁をつかみ、柄杓をくれとせがむ亡者に底のない柄杓を渡してしのいだという船幽霊譚。
- 細部
- 毎年八月十五日はお盆にあたり、この日は漁師たちも殺生を遠慮するのが昔からの習わしであった。ところが五十年ほど前のこの日、禁を破って船を出し釣りに向かった者がいた。すると船べりを何者かの白い手がぐっとつかんでいることに気づく。恐る恐る覗き込んでみると、そこには額に三角巾をつけ、やせ細った亡者がコツコツと骨のこすれるような音を立てながら「柄杓をくれ」とせがんでいた。とっさに底の抜けた柄杓を渡してやると、亡者たちはその柄杓で舟に水を汲み入れて沈めようと、必死になって水を汲み続けていたのだという。
- 広まり方
- 1972年の『みなみ』に掲載された内田和之「内海妖怪考」に記録がある。
- 地域
- 愛知県南知多町
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ