うまはしざかのまんすけぎつね
馬橋坂の万助狐
国内
未確認生物
- どんな話か
- 栗駒の万助狐は馬橋坂で祭り囃子や嫁入り行列を見せ、桧沢では佐藤某の祝言で花嫁も馳走も一夜で消え失せたという。
- 細部
栗駒を代表する狐の一匹に、馬橋坂の万助狐と呼ばれる存在があり、近年もなお健在だという。決まった日があるわけではないものの、年に一度ほど、部落で酒盛りが催される夜や、どこかの家でごちそうが振る舞われる宵などを見計らって、馬橋坂に幾つもの明かりを連ね、笛や太鼓のお囃子まで添えた盛大な祭り騒ぎを見せてくれるという。あるときには、嫁入り道具の長持ちを担いだ婚礼行列そのものを演じて見せることもあり、小野寺という家の一族がこれを実際に目にしたが、実に見事なものであったと伝えられている。
桧沢の地を切り開いていたころの話として、こんな逸話も残る。妻を亡くして独り身のまま働いていた佐藤という男のもとへ、ある日の夕方仲人が訪れ、良い縁談を世話してくれた。話は数日のうちにめでたくまとまり、身内を招いて祝宴を開いたのだが、酔いつぶれて居眠りをしてしまった花婿たちが目を覚ましてみると、花嫁も仲人もごちそうも、すべてが跡形もなく消え失せていたという。
- 広まり方
- 1956年刊『宮城縣史 民俗3』妖怪変化・幽霊の事例篇に記録がある。
- 地域
- 宮城県栗原市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ