わかさのきつねもちさべつとじゅほう
若桜の狐持ち差別と呪法
国内
呪物・呪い
- どんな話か
- 病を家筋に憑けて広めるとされた憑き物の狐で、その家筋は婚姻を忌避されるなど差別を受けた。
- 細部
原因のわからない病にかかったとき、若桜町ではトウビョウギツネという憑き物の狐が取りついたのだと考えられていた。この狐を抱えているとされる家筋は「キツネ持ち」と呼ばれて周囲から避けられ、縁談を結ぶことさえ難しくなるほどの差別を受けたという。憑いた狐を落とすには、病人を煙でいぶしたりお大師講の数珠を振ったりするほか、藁苞に小豆飯と油揚げを詰めて病人に持たせ、「家に帰れ」と言って追い返すような呪法も行われた。
また、この狐を飼うと家に金が溜まるともいい、岡山の稲荷から迎え入れる者もいたが、狐は瞬く間に数を増やし、増えすぎるとかえって家の金を持ち出し、食べ物が足りなくなれば人に取りついて病を起こすとも語られている。
- 広まり方
- 1973年の『因幡若桜の民俗―鳥取県八頭郡若桜町栃原・中原・加地―』所収、東京女子大学史学科民俗調査団の報告「六 信仰」に記録がある。
- 地域
- 鳥取県若桜町
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ