とみや
十宮
国内
未確認生物
- どんな話か
- 富谷の長者の娘に通う美男の正体は大蛇で、蛙の恩返しで見破られたのち退治され、供養の十の宮が富谷の地名由来になったという。
- 細部
昔、富谷の長者の娘のもとへ、夜ごと見目麗しい若殿が通ってくるようになり、やがて娘は身ごもってしまう。ある日、娘は蛇に呑まれかけていた一匹の蛙を助けてやったことがあった。するとその蛙が恩を返すために易者の姿に化けて娘のもとを訪れ、通ってくる男の正体は蛇であるから、次に訪れたときには着物の裾にそっと針を刺しておくようにと告げる。娘が教えられたとおりにすると、翌朝その糸をたどっていった先は、近くの山にある大杉の洞穴であった。
折しもその杉の梢にとまっていた一羽の鴻が洞穴から蛇を引きずり出し、十切れに食いちぎって退治してしまったという。祟りを恐れた村人たちは、切られた蛇を一切れずつ祀るために十の宮を建て、これを十宮と称した。この名がのちになまって富谷という地名になったと伝えられる。一方、身重の身を恥じた娘はみずから川に身を投げて命を絶ち、その淵は今も娘の名をとっておまさ渕と呼ばれている。
- 広まり方
- 1956年刊『宮城縣史 民俗3』伝説・祠堂の部に記録がある。
- 地域
- 宮城県富谷市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ