といぎき
トイギキ
国内
儀式・遊び
- どんな話か
- 霊媒に霊を降ろして尋ねるトイギキという口寄せ習俗があり、死者の言葉を聞くために恐山へ赴く人もいたという。
- 細部
霊媒のもとを訪ねて霊を降ろしてもらい、口寄せをしてもらったりさまざまなことを尋ねたりすることは、一般にトイギキと呼ばれている。中でも霊を降ろして語らせる場合は、特にホトケオロシ、ホトケダシ、ホトケの呼び出しなどとも呼ばれる。死んだ人の声がどうしても聞きたいときには、遠く恐山まで足を運ぶ人もあったという。ある家では、可愛がっていた子どもを弔う際、棺が三途の大川にあたる雨垂れの落ちる場所を越えたところで、大切にしていた玩具を入れ忘れたことに母親が気づき、棺を呼び止めて戻したことがあった。
四十九日を過ぎてからトイギキに行ったところ、そのために三途の川をなかなか渡れず、他の人たちよりも遅れて仏のもとへ行けずにいる、供養してやりたいなら和尚に着物を贈ってほしいと霊媒を通じて告げられたという。また別の家では、悪いことが続いたため不動さんに見てもらうと、前の山にある先祖の墓の魂が、頼る者がいないので供養してほしいと訴えていると告げられた。その墓は分家した先祖のもので、子孫は神奈川県の家に移り住んでいた。古い墓から一握りの土を持ち帰り、今の住まいの近くの新しい墓に納めて供養したところ、病気や不幸がおさまったと伝えられている。
- 広まり方
- 1984年の『新潟県史 資料編23 民俗2』所収、森谷周野の記述に基づく。
- 地域
- 新潟県佐渡市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ