とび
鳶
国内
未確認生物
- どんな話か
- 西塔の僧が助けた鳶の恩返しで霊山の説法を垣間見るが、感激して手を合わせた途端に幻は消えたという。
- 細部
- 永承の頃、比叡山西塔の僧が都から帰る道すがら、東北院の北の大路で子供たちにいじめられていた鳶を助けてやったことがあった。すると帰り道の藪の中から一人の法師が現れ、先ほどの恩に報いたいと申し出る。僧が釈迦の説法を霊山で聞いてみたいと望むと、法師は下松の上にある山へ僧を連れて行き、説法の声が聞こえてくるまで目を閉じて待つように、そして決して信心を起こしてはならないと告げた。言われた通りにじっと待っていると、やがて説法の声が響いてきたので目を開けると、そこはまさしく霊山で、釈迦を中心に多くの菩薩が並んでいた。あまりの尊さに思わず手を合わせてしまうと、たちまち山全体が鳴動し、もとの草深いただの山に戻ってしまったという。
- 広まり方
- 1975年刊『日本随筆大成第二期』所収、菊岡沾凉『諸国里人談』に記録がある。
- 地域
- 京都府京都市
- 年代
- 平安時代
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ