つるおかのてんぐがまねくかいおん
鶴岡の天狗が招く怪音
国内
未確認生物
- どんな話か
- 羽黒山周辺では月夜に響く人声や不気味な雨音、荒沢の杉を買った佐吉が出会った天狗の姿など複数の怪異が伝わる。
- 細部
羽黒山のふもとには天狗にまつわる話がいくつも伝わっている。月の明るい夏の晩、大勢の人が賑やかに話しながら山を登ってくる声を聞いた者がいたが、翌日確かめても実際にそこを通った人は誰もおらず、これは天狗たちが連れ立って山を行く「天狗の道中」に違いないと気味悪がられた。また、よく晴れて月も出ている秋の夜更けに、雷のような音とともに激しい雨音が聞こえ、雨だれが落ちる様子まで見えるのに地面はまったく濡れていないという出来事もあり、これも天狗の仕業とされた。
出羽三山には天狗が住み、山の力を伝えるために山伏の姿をとって人を空へ飛ばすこともあるという。さらに、明治の初めに荒沢の杉を買い取った狩川村の佐吉という男が、切り出しの際に血のような液が流れたりけが人が続いたりする不吉な出来事に遭ったのち、三年後に出羽三山参りの道中で出会った風呂番の男が実は荒沢の天狗で、光る目と突き出た鼻を目にした佐吉は恐怖のあまり気を失い、許しを求めて叫び続けたという。
- 広まり方
- 1929年刊『旅と伝説』所収の中道等「奥羽巡杖記」、1943・44年刊の戸川安章「羽黒山夜話」、1975年刊『季刊民話』所収の大友義助・武田正「最上川物語」など複数の文献に記録が残る。
- 地域
- 山形県鶴岡市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ