まつもとのてんぐ
松本の天狗
国内
未確認生物
- どんな話か
- 神隠しの主として恐れられる一方、代参の宿で給仕し金を運ぶ働き手ともされた信州松本の天狗。
- 細部
- この地では子どもや人が忽然と消えることを天狗のしわざと考え、グヒンサマとも呼んだ。鯖を苦手とするといい、さばくったと繰り返し唱えれば連れ去られずに済むとされ、さらわれた先で秘法を授かって帰った者の話も残る。山中の松には天狗が腰を掛けるという枝ぶりのものがあり、伐れば祟るが屋敷の庭に生えれば富の兆しと喜ばれた。毎春には古峯ヶ原へ代参が立ち、その宿では天狗が膳を運ぶという。返済の日と木の枝を約束して金を掛けておけば天狗が先方へ届けるという話まであった。用足しに出たきり戻らぬ子が十数里先で見つかったときも、大騒ぎに驚いた天狗が置いて行ったのだと村人は語り合った。
- 広まり方
- 1915年『郷土研究』の平瀬麥雨「信州の天狗」と、1931年同誌の小口伊乙「信州松本在の天狗」に見える。
- 地域
- 長野県松本市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ