てんぐ
天狗
国内
未確認生物
- どんな話か
- 金比羅権現には金比羅坊という天狗が棲み、祭りの翌朝に残された箸は夜のうちに天狗が阿波へ運び去るという。
- 細部
- 讃岐国鵜足郡にある金比羅権現の山には、金比羅坊と呼ばれる天狗が棲むと伝えられている。この天狗は霊験もあらたかだが祟りも強いとされ、参詣する者は穢れを避けるのはもちろん、蟹や川魚、韮、あみといった食べ物を口にすることを固く禁じられていた。金刀比羅宮の祭りが終わった翌日の十一日には、供えられていた膳具をすべて観音堂の庭に打ち捨ててしまう習わしがあり、この夜は僧侶も参詣人も誰一人として山に登らない。この日に使われた箸を拾えば幸福が訪れるといわれているが、翌朝あらためて訪れてみても箸は一本も残っていないのだという。実はこの箸、夜のうちに阿波の箸倉谷へ守護神が運び去っているのだとも、天狗の仕業だろうとも語られている。
- 広まり方
- 『日本随筆大成』第一期1976年刊の「斉諧俗談」(大朏東華)と、『四国民俗』1981年掲載の武田明「丸亀市手島のハシヒロイボウズその他」に、それぞれ記録が残る。
- 地域
- 香川県琴平町
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ