いびがわのてんぐだいことたいかのたたり
揖斐川の天狗太鼓と大火の祟り
国内
未確認生物
- どんな話か
- 揖斐川町各地に伝わる天狗にまつわる話で、太鼓の音や祟り、木を倒す音など様々な怪異が語られている。
- 細部
揖斐川町には天狗にまつわる話がいくつも残っている。雨の日に藤川谷で太鼓の音が響いたが、今はもう聞こえなくなったという。橋を架け替える際に向山の大檜と大杉を伐採したところ、名主の夢に天狗が現れ、住処を奪った報いに村を焼き払うと告げ、実際にその晩、明治10年1月18日の大火で村の大半が焼失した。7月17日の権現さんの祇園祭りではかがり火を絶やすと天狗が祟るといわれ、橋角の山にあるお伊勢さんと呼ばれる樅の木は人が触れてはならないとされていた。
浦野九一という人物がこの木の下でうたた寝をしていると天狗に「日暮れだから帰れ」と声をかけられ、目覚めると日はすでに暮れていたので慌てて帰ったという。山中で木がガラガラと転がる音がするのも天狗の仕業とされ、夜遅くに峠を歩くと天狗に追い回されたりいたずらをされたりし、姿が見えなくとも近くにいると髪が逆立ち顔に怪我を負うこともあるといわれた。あるとき若者たちが松の木にいた天狗を懲らしめようと縛り上げたところ、後日貴船神社に仕返しとして現れ、臼を池に投げ込んだ。その臼は思いがけず別の池の水面に浮かんで見つかったのだと伝えられている。
- 広まり方
- 1978年の『常民』岐阜県揖斐郡春日村調査報告書、1972年の『民俗採訪』岐阜県揖斐郡谷汲村、1990年の『中京民俗』口承文芸など複数の調査報告に記録が残る。
- 地域
- 岐阜県揖斐川町
- 年代
- 明治時代
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ