りゅうそうざんのたたり
竜爪山の祟り
国内
呪物・呪い
- どんな話か
- 静岡市寺島では寒中の餅つきを火事の祟りとして忌み、竜爪山で鹿を撃った樵は祟りで乱心後、竜爪権現の祠官になったと伝わる。
- 細部
静岡市葵区の寺島にある山杢イットーと永野イットーの家々では、寒の時期に餅をつくことを避ける習わしがあり、これを破ると火事に祟られる、血に染まるなどといって恐れられていた。一方、竜爪山にまつわる話では、樵の権兵衛という人物が慶長14年(1609年)の正月に山で鹿を撃ち殺したところ、その祟りによって突然心を乱し、3年もの間正気を失ってしまったという。両親が諸方の神に祈願したことでようやく正気を取り戻すと、権兵衛は竜爪山へ移り住み、竜爪権現を祀る祠官の役目に就いたと伝えられている。
よく似た別の伝えでは、竜爪山に落ちのびてきた武田家の落武者・権兵衛が白鹿を射たことで祟りにより高熱を発し、お宮を開けば治すという神託を受けて武田の姓を瀧と改め、自ら竜爪権現を開いたのだとも語られている。
- 広まり方
- 1993年刊『静岡県史 資料編24 民俗2』所収、竹折直吉「餅忌正月と御霊信仰」、および1995年刊『静岡県史 別編Ⅰ 民俗文化史』所収、石川純一郎「シャーマンの信仰」に記録がある。
- 地域
- 静岡県静岡市
- 年代
- 江戸時代
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ