たろうやまのてんぐ
太郎山の天狗
国内
未確認生物
- どんな話か
- 太郎山神社の周辺で、無礼や悪事を働いた者に罰を与える存在として語られてきた天狗。
- 細部
太郎山では、山の物や社の物に手を出した者が必ず咎めを受けると言い伝えられてきた。社殿を建てる用材を運ぶのを断った船頭は、後に参拝の途中で落ちてきた石に当たって命を落とし、岩の上の桜を伐ろうとした男は逆さに立てられたまま身動きが取れず、非を悟ってようやく解かれた。石灯籠にいたずらした若い衆や、修理の代金をつり上げた石屋も次々に災難に遭い、賽銭を持ち帰った者は家の米が消えていたのに恐れをなして返しに来たという。
祠の前を黙って通り過ぎた者や参拝を怠った職人が病み、行者に見てもらって天狗の仕業と分かり、丁重に祀り直して快方に向かった例も語られる。一方で社殿の造営が難なく進んだのは天狗のおかげだとも言われ、罰と加護の両面を担う存在として扱われている。夜半の社殿から建物を揺さぶるような物音や人の声が聞こえたという話も残る。
- 広まり方
- 1964年の『上田盆地』所収、仁科雅視「太郎山のことども」にまとめて記録されている。
- 地域
- 長野県上田市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ