たろべえきつね
太郎兵衛狐
国内
未確認生物
- どんな話か
- 出雲市の飯山の森に住むという太郎兵衛狐が村人をだましていたが、和尚との宝比べに敗れて力を失うまでを伝える話。
- 細部
出雲市の岡田町や平田町一帯には、太郎兵衛という名の狐にまつわる話がいくつか伝わっている。太郎兵衛は仲間とともに飯山の森を住みかとし、農村の人々をだましたり、女性に姿を変えて持ち物を盗んだりする悪戯を働いていたという。薄暗くなる時分にもたびたび姿を見せ、翌日になって確かめると、盗まれたはずの品が木の葉に変わっていることもあったとされる。また別の話では、この太郎兵衛狐が和尚に対して、和尚の持つ宝頭巾と自分の変化の力を宿す「玉」とを交換しようと持ちかけ、頭巾さえあれば何にでも化けられると思い込んで話に乗ってしまう。
ところが玉を渡した途端、頭巾には何の効力もないことが分かり、太郎兵衛はすっかり力を失って悔しい思いをすることになる。さらに続く話では、殿様の一行が寺を訪れる機会に、太郎兵衛が殿様に化けて先回りし、和尚が大切にしていた宝珠の玉を自分のものだと言い張って結局奪い返してしまい、和尚はなすすべもなく呆然とするばかりだったと語られている。
- 広まり方
- 1929年の雑誌『旅と伝説』に、小村力蔵が「西出雲雑筆」として岡田町・平田町一帯で聞き取った話をまとめて紹介している。
- 地域
- 島根県出雲市
- 年代
- 江戸時代
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ