たぬき
狸
国内
未確認生物
- どんな話か
- 小浜町では巨人の足に見せかけたり葬列に化けたりして人を化かす狸が伝わり、仕返しに穴をいぶした若者が祟られた話も残る。
- 細部
小浜町にはさまざまな形で人を化かす狸の話が伝わっている。ある時には毛の生えた二本の巨大な足だけが道を歩いているのに出くわし、驚いて捕まえ揺さぶってみても微動だにしない。どこからか笑い声が響いてはっと我に返ると、実際には自分がただ木の幹を揺さぶっていただけだったという。また、昼寝をしていた狸をほら貝の音で驚かせて逃がした山伏の話も残る。狸が去ってまもなく辺りは急に暗くなり、棺を担いだ葬列が山伏めがけて迫ってきた。
慌てて木の上に逃げ込むと、その木の根方には棺が埋まっており、中から何かが這い出してよじ登ってこようとする。ほら貝を吹き鳴らして助けを呼ぶと人々が駆けつけ、真昼間に狸に化かされていたことがわかったという。さらに、この土地の狸を退治しようとして巣穴をいぶした若者が、その晩から喉を締め付けられるように苦しみ、外へ逃げようとすれば体が急に膨れ上がって戸口を通れなくなり、用も足せぬまま苦しみ抜いたという話もある。翌日事の次第を語ったところ、狸から仕返しを受けたのだと判明し、詫びを入れてようやく安眠できるようになったと伝わる。
- 広まり方
- 1929年の『旅と伝説』誌上の「伝説の島原」各篇(榊木敏、三原良吉ほか)に、それぞれの話が記録されている。
- 地域
- 長崎県雲仙市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ