たぬき
狸
国内
未確認生物
- どんな話か
- 坂出の狸は道に迷わせたり幻の行列や子供を見せたりと悪戯の限りを尽くし、名を呼んで正体を見破ると退散したという。
- 細部
- 坂出市王越町には狸にまつわる話が数多く残っている。ある人は夜道で狸に化かされて道を間違え、気づけば赤滝のそばで大勢が芝居や酒盛りをしている幻を見せられ、家族が案じて探しに行くと今にも滝へ落ちそうなところだったという。ゲンゴはんという人は阿弥陀越えで延々と続く嫁入り行列の幻に道を譲り続けたが、「大きな嫁入りか」とつぶやいた途端に狸はばからしくなったのか姿を消したと伝わる。投網打ちのサンベーは夜、大池のあたりで魚の入った籠をゴソゴソと探られ、寺のそばで開けてみるとほとんどの獲物を盗られていた。塩田の釜たきをしていた者は、汐の引いた場所でカニをかじる娘の姿を見て狸だと見抜き、石炭殻を投げつけて追い払った例も複数記録されている。福蔵という船頭は満潮の船に十人ほどの子供が群がって押しているのを見て気を失い、正気に返ったときには子供の姿はどこにもなかったという。和兵衛さんは菓子を狙われて道を誤らされ、足を血まみれにしながらも村の若い衆に助けられた。黄峰の水飲み場近くのお地蔵さんのそばには狸が多く棲みつき、毎晩火が上り下りする様子も語られている。
- 広まり方
- 1973年から1996年にかけての『香川の民俗』に内藤敏典・大西隆雄がそれぞれ発表した王越町の聞書に記録がある。
- 地域
- 香川県坂出市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ