おおずのやまのかいかとたぬきのこえまね
大洲の山の怪火と狸の声まね
国内
未確認生物
- どんな話か
- 無数の灯を見せ、燃えぬ火を焚き、人の声色を使うなど、河辺の山で起きた不思議の多くが狸に帰された。
- 細部
- 河辺町では狸の仕業とされる出来事がいくつも語られている。大正十一年生まれの河本正が子どものころ提灯行列をした折、向かいの山に五十から百ほどの灯がともり、消えたりついたりしながら揺れ動いていた。四十年ほど前には、正月に親戚宅で酒を飲んで帰る途中、竹ノ瀬から二つ目のカーブの先の小屋を数人が焚火で燃やしているのを見たが、翌日訪ねると小屋は無事だった。炭焼きの老人が小屋でうとうとしていると弁当を届けたという声がかかったが誰もいない。狸や狐は人の声をまねるのがうまく、遠くの話し声のように聞こえるという。三十年ほど前には神納の老女が山中の岩の下で茨に傷つけられて死んでおり、狸に何日も引き回されたのだと噂された。
- 広まり方
- 1986年の『民俗採訪』に載る国学院大学民俗学研究会「愛媛県喜多郡河辺村」の報告による。
- 地域
- 愛媛県大洲市
- 年代
- 昭和
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ