たぬき
狸
国内
未確認生物
- どんな話か
- 笛つけ石で鹿寄せの笛を吹くと蛇が現れ、芝居見物の爺は正体が大狸で、頭痛を起こす狸や夜釣りに声をかける狸もいたという。
- 細部
- 三好市東祖谷に伝わる狸の話である。ある猟師が鹿寄せの笛を吹こうと笛つけ石のそばに立っていたところ、その音に誘われるように岩陰から蛇が姿を見せた。蛇が大きく口を開いた隙をついて、出雲の社から授かっていたという弾、ユルシのたまをそこへ撃ち込むと、蛇はそのまま川面へ落ちていき、猟師は角三本と鱗三枚だけを持ち帰ったと伝わる。同じ猟師にまつわる話として、豆腐の粕をかじりながら壮士芝居に見入っている爺を見かけ、これはただ者ではないと見抜いて猟銃を放ったところ、日の光の下で確かめると大きな狸の正体を現したという逸話も残る。ほかにも、二人の婆さんの家を代わる代わる訪れる狸がいて、訪れた先の婆さんはきまって頭が痛みだすが、その狸を退治すると治ったという話や、狸が灯す火はヨダレによるものだという言い伝え、夜釣りの折に「ヨイショ」という掛け声だけが聞こえてくるという話も、あわせて語られている。
- 広まり方
- 1975年の『四国民俗』所収、和気周一「東祖谷聞書(一)」に記録がある。
- 地域
- 徳島県三好市
- 年代
- 不明
- 検証状況
- 伝承由来
近代以前の民間伝承が下敷きになっている。 - タグ